ナイトメア叢書 8
文芸
一柳 廣孝(編著) / 吉田 司雄(編著)
A5判 176ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-9204-9 C0395 在庫あり
奥付の初版発行年月 2012年01月 書店発売日 2012年01月21日 登録日 2011年12月14日
人はなぜ、太古から空を飛ぶことを夢見てきたのか。田口ランディへのロングインタビューを筆頭に、神話や伝説、UFO・隕石などのオカルト・超常現象、宮崎駿作品、新海誠作品などを素材にして、天空を飛翔することへの憧れと恐怖のイメージ史を描き出す。
「闇」への想像力をかきたてるために――「ナイトメア叢書」刊行にあたって はじめに 吉田司雄 第1章 空とミステリー――田口ランディインタビュー 空とミステリー――田口ランディインタビュー 聞き手:一柳廣孝 1 スタートとしての『マアジナル』 2 空と大地の夢想 3 シンクロする物語 4 「空」の思想 第2章 飛ぶ伝説たち 異国遍歴、神隠し、妖術使い――江戸文学の飛行譚 佐藤至子 1 異国遍歴 2 神隠し 3 妖術使い――天空を制するもの ハッサン・カンの須弥山めぐり――稲垣足穂、天空へのまなざし 高橋孝次 1 天体嗜好症 2 空中世界――飛行家への夢 3 ハッサン・カンの須弥山めぐり 4 天狗に取られて行きし山々 カーゴ・カルト幻想――飛行機崇拝の物語とその伝播 橋本順光 1 クラークの第三法則――「進化した科学技術は魔術と見分けがつかない」(一九七三年) 2 失われた天地の絆の回復――凧揚げとインドのロープ・マジック 3 カーゴ・カルトの逆輸入?――黙示録と飛行機 第3章 オカルトと空のあいだに ダニエル・ダングラス・ヒュームの空中浮揚 浜野志保 1 ヒュームの空中浮揚 2 空中浮揚は幻覚か 3 浮揚する霊媒、浮遊する霊 ツングース事件の謎――消えた落下物をめぐる物語 越野 剛 1 ロシア・ソ連における展開 2 日本での受容 空中浮揚の宗教誌 住家正芳 映画『未知との遭遇』はどこまで本当か──UFO映画の謀略史観 小中千昭 1 いびつな映画の成立 2 映画が先か、事件が先か 3 退化していく映画 第4章 空飛ぶ怪異の現在 地軸を狂わす飛翔――宮崎駿論 中山昭彦 アガルタの青い空(ルビ:ブルースクリーン)――新海誠の二作品をめぐって 横濱雄二 1 宇宙と地下 2 卵殻と投影 3 盲目であること [連載] 書棚の隅に何かいる(第5回) 夏は怪談――「週刊朝日夏季特別号 涼味と怪談 コドモのページ」 一柳廣孝 真夜中のセクシュアリティ(第7回) 空の想像力へ――そして床下のアリエッティ 久米依子 1 飛ぶ前のヒーローの時代 2 空の想像力と床下の暮らし ブックガイド 川崎公平/井上貴翔/横濱雄二/成田大典/諸岡卓真
在庫あり