芸術
政岡 憲三(著) / 萩原 由加里(編著)
B5判 160ページ 並製 定価 3000円+税 ISBN978-4-7872-7409-0 C0074 在庫あり
奥付の初版発行年月 2017年12月 書店発売日 2017年12月30日 登録日 2017年11月07日
戦前に名作『くもとちゅうりっぷ』を作り上げ、「日本アニメーションの父」と呼ばれる政岡憲三。彼が晩年にアニメーション化を構想していた『人魚姫の冠』の絵コンテとデッサンをフルカラーで展示する。映画監督・高畑勲のエッセーも所収する。
1930年代、日本のアニメーション業界でいち早くセル画を導入し、さらには本格的なトーキーアニメーションの制作に取り組み、名作『くもとちゅうりっぷ』(1943年)を作り上げた政岡憲三。「日本アニメーションの父」と呼ばれ、戦後は後進の育成などに力を注ぎ、アニメーション制作から遠ざかったとされていたが、晩年に温めていた構想があった。それが幻のアニメーション作品『人魚姫の冠』である。 『アンデルセン童話集』の「人魚姫」から着想を得た『人魚姫の冠』。政岡自身の手によるその絵コンテやデッサンをフルカラーで所収して、どのような構想から『人魚姫の冠』をアニメーション化しようとしたのかも解説する。 日本アニメーション史上、きわめて貴重な資料の全貌を明らかにする。 映画監督・高畑勲による「わたしにとっての政岡憲三さん」も所収。
はじめに――政岡憲三とは? 萩原由加里 政岡憲三『人魚姫の冠』絵コンテ 『人魚姫の冠』の絵コンテを読み解く 萩原由加里 1 『人魚姫の冠』とは 2 『アンデルセン童話集』を手がかりに――ストーリーと設定を知るヒント 3 絵本を手がかりに――さらなるストーリー展開のヒント 4 時代考証――政岡が求めた「珍しさ」と「美しさ」を読み解く 5 政岡による独自の物語 6 なぜ人魚姫は昇天できたのか?――「エロス」と「アガペー」の葛藤 7 あとがきにかえて わたしたちにとっての政岡憲三さん 高畑 勲
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