クラーク 志織(著)
四六判 216ページ 並製
定価 2000円+税
ISBN978-4-7872-3580-0 C0036
在庫あり
書店発売予定日 2026年10月07日 登録日 2026年08月17日
政治家の演説で、街角で、SNSで、人種やレイシズムに基づくヘイトスピーチは絶えず、世界的にも排外主義を掲げる政党が支持を伸ばしています。
生物学的には存在しない「人種」に基づく差別、日常にあるレイシズムについて、センセーショナルに攻撃的にではなく、冷静に身近な語り口で話したい――。
本書では、日本とイギリスのミックスルーツの著者が、日本とイギリスで生活するなかで感じたレイシズムを軽妙な文章とコミカルなイラストで考えていきます。
また、自身のエピソードをふんだんに紹介しながら、様々なミックスルーツの人々へのインタビューも実施して、レイシズムやマイクロアグレッション、差別がどのように日常に根づいているかを浮き彫りにします。
「人種って/レイシズムって何だろう?」という手ごわい難問を、身近な経験とわかりやすい文章で粘り強く考えていく入門書です。
はじめに
1 イギリスの血が流れているって具体的に何?
生まれたときから「外国人」
開けてはならぬパンドラの箱
2 私は戦争を止められるのか?
イギリスでは日本代表?
エンジェルのパワーとは、戸惑いのパワー?
3 日本人とイギリス人が私のなかにどちらも存在したら、私は崩壊するって?
畳とハインツ缶のベイクドビーンズと私
ただの一人のホモサピエンスさ
個人のストーリーは国家よりもいとおしくて偉大だ
「だからこそ、私は自分自身に対して複数の視点をもっている」
――Eさん(四十代女性)インタビュー
4 着物を着たら、変なの?
こうして着物を着ることが、なんだか苦手になったよ
5 私は半分白人という記号かい?
「なぜ白人ハーフばかりをモデルにするのだろう」
私は日本社会にとって「不自然」な人間なのだろうか
6 ハーフであることに戸惑いを感じる自分はわがまま?
みんな語りだした
「ハーフ」の存在を商品化
「ときどき、自分がどこにも完全にはなじめていないように感じる」
――Lさん(四十代女性)インタビュー
7 「クラーク」はポップで謎な商品名?
名字にもこびりつく奴隷制度
「排除」の視線のなかにもあるヒエラルキー
8 トゲトゲアグレッションはいずこから?
白人に憧れているだけでは全然ない日本社会
現代の排外主義の流れに「やっぱりね」と思ってしまう
9 ロンドンでは私はこれっぽっちも「白人」じゃないって、ほんと?
私が差別されるはずがない
ハーフ、白人、東アジア人、人種をふわふわとさまよわされる
「曖昧さこそが自分自身の独自性」
――Yさん(四十代男性)インタビュー
10 あれ? いま透明人間になった?
ステレオタイプ化はまだまだ強力
私の勘違い?と思ってしまうような透明化もある
11 毎日ポジティブに過ごしていれば、差別されない?
新型コロナウイルスの流行とともに、アジアンヘイトも深刻化
なんだか、白人になりたい
被害体験を矮小化することで自分を守ろうとする?
12 誰が大英帝国を栄えさせた?
アンフェアのうえに作り上げられてきた豪華な文化
偏りすぎて偏りに気がつかない
「「本当はどこの出身なの?」という問い」
――Sさん(二十代女性)インタビュー
13 誰が白人で誰が白人じゃないのか?
白人のなかでも線引きがある?
「日本人ではないですよね?」と問いかけられること
14 あなたは、あなたの先祖全員のことを知っていますか?
チェダーマンの衝撃
バックグラウンドの多様性を否定することは、めぐりめぐって自分自身を否定すること?
15 日本で生まれたあなたの民族はなんですか?
外国人と日本人の見分け方、そんな簡単?
私の解像度もとても低かった
「日本は単一民族国家」は実はわりと最近できた迷信
大和民族である自分の加害性を見つめる
同じ「アジア人」「日本人」といっても、そのなかにも搾取や差別の構造があるのを常に自覚的でいたい
誰が日本人で誰が日本人じゃないかの線引きアゲイン
日本はずっと多様だよ
「日常のなかにひっそりと差別がはびこっていて、それに出くわしてしまった!」
――Yさん(三十代女性)インタビュー
16 テロリストって誰?
悲劇の実態を見えなくさせられる
原爆投下とレイシズム
テロリストというキャラクターの他者化
負の歴史もちゃんと知る。繰り返さないために
17 人種のカテゴライズって、けっこうフラフラフワフワ?
ほんとはみんなの「人種」の区分もフラフラフワフワ?
発表します。人種は存在しない
「白人」が考えて作った「人種」というコンセプト
なぜ存在しないはずの「人種」というアイデアが、こんなにも人間社会のなかで大きな顔をしているのか
人種的アイデンティティがフラフラフワフワなままでいることのパワー
18 人種はない。けれど人種差別はある?
同じ地球人なのに、差別があることが問題なのだ
相手の「人種」をちゃんとみよう
「私たちはこの歴史的な瞬間の大切さをもっと自信をもってアピールするべき」
――Mさん(四十代男性)インタビュー
おわりに
あとがき
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歴史修正主義とサブカルチャー書店発売日
田原俊彦論書店発売日
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