笹生 心太(著)
四六判 320ページ 上製
定価 3400円+税
ISBN978-4-7872-3574-9 C0036
書店発売予定日 2026年05月25日 登録日 2026年04月14日
同じ国や地域に住む人々に対する強い共感や感情移入を指すナショナリズムは、政治・経済・文化の様々な領域で展開していて、国際情勢にも影響力が大きい。特にスポーツはナショナリズムと結び付きやすいが、具体的にサッカー報道でナショナリズムはどのように語られ、それは何を引き起こしているのか。
ナショナリズム研究の視座を踏まえたうえで、本書ではプレースタイルとしての「日本人らしさ」言説に着目する。1980年代以降の新聞と専門誌のサッカー報道を丁寧に渉猟して、身体能力や組織力、俊敏性、パスワークなど、サッカー報道での「日本人らしさ」をめぐる言説の変容を明らかにする。
それまでネガティブに意味づけられていたサッカーにおける「日本人らしさ」をめぐる言説が、2000年代半ばにポジティブな方向に転換して、それがほかの競技報道にも多大な影響を及ぼしたことを析出する。同時に、諸外国のナショナル・チームのプレースタイルに対するステレオタイプを分類し、日本代表チームが目指すべき「理想像」が変化していったことも明らかにする。
サッカー報道の分析を通じて、ナショナリズムが私たちの日常に織り込まれるようになったプロセスをも究明するスポーツ社会学の新たな地平。
【目次】
序 章 スポーツとナショナリズムの不思議
1 スポーツとナショナリズム
2 ナショナリズムの多様な側面
3 ネイションを単位とした世界の認識
第1部 本書が目指すもの
第1章 「ナショナリズムの言説」への着目
1 ナショナリズムに関する基本的理解
2 ナショナリズム研究の展望
3 スポーツ報道にみられる「ナショナリズムの言説」
第2章 プレースタイル言説にみられる「日本人らしさ」
1 スポーツ報道にみられる「ナショナリズムの言説」
2 先行研究の成果と限界
第3章 分析課題と視角
1 本書の課題
2 分析の視角
3 本書が明らかにすること
4 先行研究の視角との差異
第2部 スポーツ報道と「日本人らしさ」
第4章 新聞にみられる「日本人らしさ」言説
1 第2部の課題
2 分析の方法
3 「日本人らしさ」言説の全体像
4 「日本人らしさ」のカテゴリ化
第5章 「日本人らしさ」の内容
1 個人の性格・内面
2 個人の動き・技術
3 チームの動き・技術
4 「日本人らしい」プレースタイルとは何なのか
第3部 サッカー報道と「日本人らしさ」
第6章 サッカー専門誌にみられる「日本人らしさ」言説
1 第3部の課題
2 分析の方法
3 カテゴリ化の方法
4 プレースタイル言説の全体像
第7章 「日本人らしさ」の内容とその変化
1 論評のフレームワーク
2 時期区分
3 各時期の言説内容
4 「日本人らしさ」の変化
第8章 日本人は「組織力」に優れ、「身体能力」に劣るのか
1 「組織力」優位言説の妥当性
2 「組織力」言説で肯定される特質の変化
3 「組織力」の意味内容の変化
4 「身体能力」劣位言説の妥当性
5 「身体能力」言説で否定される特質の変化
第4部 サッカー報道と「他者」のナショナルなステレオタイプ
第9章 サッカー専門誌にみられる他ネイションのステレオタイプ言説
1 第4部の課題
2 分析の方法
3 他ネイションのステレオタイプの全体像
第10章 「他者」のステレオタイプ
1 ステレオタイプの四つのパターン
2 「文明=知性」対「野蛮=身体」の二項対立
第11章 「我々」と「他者」の関係性
1 ステレオタイプの四つのパターンと「我々」
2 「文明=知性/野蛮=身体」の二項対立と「我々」
終 章 変容する「日本人らしい」プレースタイル像
1 「日本人らしさ」の内容とその変容
2 言説空間の変容はなぜ起こったのか
3 先行研究の妥当性の検証
4 結論
5 本書の意義
あとがき
歴史修正主義とサブカルチャー書店発売日
田原俊彦論書店発売日
国道16号線スタディーズ書店発売日162-0801 東京都新宿区山吹町337
電話:03-3268-0381
ファクス:03-3268-0382
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