社会一般
川松 亮(著)
四六判 260ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-3563-3 C0036
書店発売予定日 2025年07月25日 登録日 2025年06月13日
全国の児童相談所(児相)に勤務し、子どもが安全・安心な生活を送れるようにするべくさまざまな社会的支援につなげる援助職=児童福祉司。児童相談所に寄せられる相談は保護者の子育ての悩みから子どもの非行問題、心身の障がい、不登校やいじめ、特別養子縁組の申し込み、そして親から子への虐待の問題まで多岐にわたる。 30年間で約200倍に急増し社会問題になっている虐待相談に対応するため、そして児童相談所の深刻な人手不足を解消するために、近年は国として児童福祉司を増やす方策がとられている。それでも、全国的に児童福祉司の人数はまだまだ足りていない。 センセーショナルな事件が起こるたびに、「児相は何をやっていたのか」と批判が向けられることも少なくないが、児童福祉司は一人ひとりの子どもの幸福な暮らしのために最適な支援策を摸索し、日々奔走している。困難を抱えて、先が見通せないトンネルのなかを手探りで歩いている子どもや家族が、その先に光があると信じられるように伴走するのが児童福祉司の使命だからだ。 長年児童相談所に勤務してきた著者が、これから児童福祉司を目指す人に向けて、仕事の内容や児童相談所の社会的な役割、寄せられる相談の種類、就職までのルートと求められる資質、児童相談所が抱える課題などを、やさしく、詳細に解説する。虐待のニュースからだけでは見えてこない現場の実情を知り、児童福祉司を目指す人の第一歩を応援する入門書。 【目次】 はじめに 第1章 児童福祉司はどんな仕事をしているのか コラム 児童相談所で働く仲間たち①――児童心理司 第2章 児童相談所で出会う子どもと家族 コラム 児童相談所で働く仲間たち②――医師、保健師 第3章 児童福祉司になるには コラム 児童相談所で働く仲間たち③――弁護士、警察官・警察官OB、教員、そのほかの職員 第4章 児童相談所に求められる役割 コラム 児童相談所で働く仲間たち④――一時保護所職員 終章 これからの児童相談所と児童福祉司 おわりに 児童相談所についてもっと知るための読書案内 参考資料 児童福祉司について定めた法律条文