社会一般
筧 智子(著)
四六判 280ページ 並製 定価 2400円+税 ISBN978-4-7872-3562-6 C0036
書店発売予定日 2025年06月26日 登録日 2025年05月12日
大切な人との死別により、遺族は深い悲しみや苦しみ、怒りや「見放され感」などが入り交じった複雑な感情「グリーフ(悲嘆)」を経験する。本書は、身近な人を自死で亡くした家族や友人などのグリーフに焦点を当て、自死と自死者をどのように受け止めているのか、当事者の語りから書き起こす。 無力感や自責の念、一方で苦しむ人の力になりたいという気持ち。自死遺族は一人ひとり違う経験をしていて、抱く感情もさまざまである。親や子ども、配偶者、同僚などを亡くした20人の事例から、自死者に対する感情、困難や支え、捉え方の変化を紹介する。また、自死遺族が集う「分かち合いの会」や往復書簡に取り組む5つの団体への聞き取り調査から、多様な支援のかたちを描き出す。 自死遺族支援に関わる全国各地の団体を紹介する巻末資料も充実。遺族の語りからグリーフケアのあり方を考える貴重な一冊。 【目次】 はじめに 第1章 死別の悲嘆について 第2章 日本の自死遺族等支援と自殺対策 第3章 遺族たちの語り 第4章 遺族は自死を、自死者をどう受け止めたのか 第5章 遺族支援のかたち 補論 悲嘆研究のこれまでと日本での死者と生者の関わり おわりに 巻末資料 自死遺族を支えるさまざまな場