難波 功士(著)
A5判 404ページ 並製 定価 2600円+税 ISBN978-4-7872-3273-1 C0036 在庫あり
奥付の初版発行年月 2007年06月 書店発売日 2007年06月04日 登録日 2010年02月18日
太陽族からみゆき族、暴走族、アンノン族、クリスタル族などの「族」の系譜をたどり、オタク、渋谷系、コギャル、裏原系へという「族から系への転換」を見定めて、若者文化の戦後史を描き出す。「族」や「系」を光源として日本社会を照射する若者論の力作。
はじめに 第1部 「ユース・サブカルチャーズ」へのアプローチ 第1章 研究の系譜 1 「カルチャー」とは 2 「サブカルチャー」とは 3 「ユース・サブカルチャーズ」とは 4 日本での研究の現状 第2章 諸状況としてのユース・サブカルチャーズ 1 アーヴィン・ゴフマンの視点から 2 ユース・サブカルチャーズへの五つの視角 3 言説のなかの状況、状況のなかの言説 第2部 戦後ユース・サブカルチャーズ史 第3章 太陽族の季節 1 十代とプロト太陽族 2 メディエイテッド太陽族 3 モラル・パニックとしての太陽族 4 太陽族その後 第4章 みゆき族というストリート・カルチャー 1 みゆき族の生成・消滅 2 「平凡パンチ」とみゆき族 3 フォーク・デヴィルとしてのみゆき族 4 銀座のトポロジー 第5章 ‘Youthquake’とフーテン族 1 大都市に集住する団塊 2 一九六七年、フーテン族の夏 3 フーテン族とは誰か 4 拡散する若者文化情況 第6章 旅するアイデンティティ、アンノン族 1 急成長する女性誌 2 カニ族からアンノン族へ 3 ディスカヴァーされる日本 4 ジェンダー・トラブルか、従順な消費者か 第7章 暴走族──モビリティとローカリティ 1 暴走族前史 2 「暴走族」の構築 3 階級、マスキュリニティ、ローカリティ 4 メディアというギャラリー [補論] 「ヤンキー」スタイルの消費へ 第8章 クリスタル族──クラスとテイストのセクト 1 二十五年後の太陽族 2 消費するアイデンティティ 3 世代としての「新人類」 4 カタログ化する都市空間へ 第9章 おたく族からオタクへ 1 おたく族とメディア、おたく族のメディア 2 ユースフォビアとしてのおたく族 3 おたくとジェンダー 4 世代のなかのおたく、おたくのなかの世代 第10章 族の末裔としての渋カジ 1 「渋谷の後背地=山の手」の拡張 2 「東京二世=団塊Jr.」への期待 3 煽るメディア、鎮めるメディア 4 チーマーと‘-er’の浮上 第11章 渋谷系というテイスト・ジャンル 1 渋谷系の誕生 2 音楽ジャンルであり、ユース・サブカルチャーであること 3 渋谷系とアキバ系 4 渋谷の変容と渋谷からの離脱 第12章 コギャル、ジェンダー・(アン)トラブルド 1 「コギャル」の生成過程 2 コギャルに発情するメディア 3 メディアと共振する女子高生 4 (コ)ギャルとギャル男(ルビ:お) 第13章 裏原系という居場所 1 「裏原(宿)」の生成過程 2 上京者の居場所としての裏原 3 ストリート系男性誌の族生 4 ホモソーシャルな男性性と裏原系女子 第3部 結語 あとがき
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