コリン・ウィルソンの殺人ライブラリー 2
コリン・ウィルソン(著) / 中山 元(訳) / 二木 麻里(訳)
四六判 216ページ 上製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-3091-1 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1994年08月 書店発売日 1994年08月16日 登録日 2010年02月18日
夫が妻を刺し殺し、妻が夫に毒を盛る。三角関係、愛人をめぐるいさかい、恋の破局が招いた悲劇、痴情のもつれによる殺人。怨念、愛憎、嫉妬、猜疑心……。人の理性を失わせ、愛する/愛した人の殺害へと駆り立てる感情の機微を解剖する。
序 第1章 エリザベス朝と十八世紀の情熱の殺人 エリザベス朝の悲劇、トマス・アーデン殺人事件(一五五〇年、ファーバーシャム) エリザベス女王が「片棒をかついだ」殺人事件(一五六〇年、オックスフォードシャー) 殺した夫の生首に口づけ──キャサリン・ヘイズ事件(一七二五年、ロンドン) 第2章 毒薬を一服 ルイ十四世の宮廷を巻き込んだ毒薬殺人事件(一六七九年、パリ) 父親に砒素を盛ったメアリー・ブランディ(一七五一年、ヘンリー・オン・テムズ) 若い家庭教師に惚れて妻を殺害──プラスラン公爵事件(一八四七年、パリ) 訣(ルビ:わか)れた愛人を毒殺したマドレイン・スミス(一八五七年、グラスゴー) 第3章 永遠の三角関係 クロス博士と触媒効果(一八八七年、ドリプシー) 「不可能な殺人」──アデレード・バートレット事件(一八八五年、ヴィクトリア) 姦通で絞首台に送られかけたメイブリック夫人事件(一八八九年、リバプール) アメリカの痴情殺人事件 入れ墨を剥いだバラバラ殺人──グルデンズッペ事件(一八九七年、ニューヨーク) 第4章 セックス殺人事件 オナン「地に洩(ルビ:もら)したり」──ピーゼンホール・ミステリー(一九〇二年、ピーゼンホール) 妻にヒヨスチンを盛ったにせ医者、クリッペン(一九一〇年、ロンドン) 夫の毒殺を仄めかして絞首刑──トンプソン事件(一九二二年、エセックス) 第5章 二十世紀初頭の情熱の殺人 指紋の証拠も無視されたホール/ミルズ事件(一九二二年、ニュージャージー) 屋根裏の殺人者──ウォルバーガー事件(一九二二年、ロサンゼルス) アラブの王子との恋の破局、サヴォイ・ホテル殺人事件(一九二三年、ロンドン) ドジな夫殺し──ルース・スナイダー事件(一九二七年、ニューヨーク) 顔の皮を剥いで死体の身元を隠そうとしたラクストン事件(一九三五年、ランカスター) 第6章 冷血な痴情殺人 妻の乗った飛行機ごと爆破したゲイ事件(一九四九年、ケベック) 愛人を平然と射殺したルース・エリス事件(一九五五年、ロンドン) 妻の身体を切り刻んだド・カプラニー事件(一九六二年、カリフォルニア) 第7章 二十世紀後半の情熱の殺人 仕組まれた自動車事故──レッド・ミニ殺人事件(一九六七年、レディング) 一流女子校の女校長の犯罪──ジーン・ハリス事件(一九八〇年、ニューヨーク) 生徒を唆して夫を殺害させたパム・スマート事件(一九九〇年、フロリダ) 陪審考──訳者あとがき(二木麻里)
青弓社
品切れ・重版未定