歴史・地理
井上 晃(著)
A5判 148ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-2088-2 C0021 在庫あり
書店発売日 2020年08月27日 登録日 2020年03月25日
19世紀イギリスの水兵服が、どのような推移で女学生の制服として定着したのか。明治期の和服から大正期の袴、洋装の制服としてのセーラー服の誕生をへて現在のデザインに至るまでを、大阪府立清水谷高校の制服の変遷を軸に、230点の写真とともに描く。
セーラー服イコール女学生。このイメージは日本に広く定着しているが、セーラー服の源流は19世紀イギリスの水兵服である。外国に起源をもちながらもいまや日本の女学生の象徴になったセーラー服は、なぜこれほどまでに人々に愛され、日本に定着したのか。 大阪では「清水谷ブルー」の愛称で親しまれ、ドラマ『カーネーション』や映画『逆光の頃』などの撮影にもよく使われる大阪府立清水谷高校のセーラー服に着目して、セーラー服の変化を追う。明治期の和服から大正期の袴、そして洋装の制服としてのセーラー服の発明へ。セーラー服を切り口に、日本の洋装化の一端も見えてくる。 「制服がかわいいからあの学校に進学する」。こうした入学動機に裏打ちされるセーラー服の魅力に迫りながら、一つの高校のセーラー服の120年間を200点以上の写真とともにたどる。
まえがき 第1章 セーラー服の歴史 1 子ども服になったセーラー服 2 体操服からレディースファッションへの展開 第2章 日本の女学生の制服の流れ 1 明治―大正期の服装 2 制服に先行した体操服の洋服化 3 セーラー服以前、さまざまな洋服の制服の採用 4 セーラー服の導入 第3章 清水谷高等女学校の制服 1 和服の頃 2 和洋混合――洋服化の流れ 3 体操服を制定 4 セーラー服を冬の制服に指定 5 夏服の制定 6 セーラー制服の普及 7 セーラー服が輝いた頃 8 戦時体制と制服 第4章 戦後――清水谷高校の制服 1 終戦直後の服装 2 徐々にセーラー服が復活 3 新しい学制と共学化 4 着こなしの変化 5 制服廃止・自由化の波 第5章 清水谷セーラー服をめぐるエピソード 1 セーラー服のパーツをみる 2 販売店について 3 テレビや映画に登場した清水谷の制服 第6章 清水谷の体操服 1 体操服の変遷 2 水着について 終 章 制服の今後について 1 大阪府下の高校に残るセーラー服 2 清水谷は創立百二十年 参考文献 あとがき
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