社会一般
岩本 通弥(編著) / 菅 豊(編著) / 中村 淳(編著)
四六判 274ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-2051-6 C0039 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2012年11月 書店発売日 2012年11月04日 登録日 2012年09月28日
日本の近代期に柳田国男が確立した「野の学問」=民俗学は、いま何ができ、何をすべきなのか――アカデミズムとの関連性をふまえたうえで、博物館の展示や学校教育など、生活実践・地域活動に適用できる、公共性を備えた市民学としての可能性を指し示す。
第1章 民俗学と実践性をめぐる諸問題――「野の学問」とアカデミズム 岩本通弥 1 高度経済成長と民俗学――その「学」をめぐる環境の変化 2 民俗学的実践の諸相――橋浦泰雄/宮本常一/関敬吾 3 新たな公共性の議論のなかで――現在を問い直す 第2章 公共民俗学の可能性 菅 豊 1 民俗学は実践の学か? 2 社会に開かれる学問状況――学問の公共性 3 アメリカの公共民俗学 4 現代日本での公共民俗学観点の必要性 第3章 市民のなかの民俗博物館 加藤幸治 1 悩めるパブリック・フォークロリストたち 2 市民のニーズと博物館の調査研究 3 博物館活動への市民参加の事例 4 「市民学習者」と実践 第4章 学校教育と伝統芸能の創造 小国喜弘 1 芸能を公開すること 2 「民族舞踊」として継承すること 第5章 野の学問とアカデミズム 中村 淳 1 アカデミズムとアマチュアリズム 2 プロフェッショナリズムとアカデミズム 第6章 民俗文化と文明世界 伊藤亜人 1 具象的世界と論理体系的世界 2 中華文明圏の周縁としての日本――韓国社会との比較対照 3 日本人の非論理性とモノを介した実践 4 周縁性と「野の学問」が開く可能性 5 開発人類学の現場で――民俗知識の実践と活用 第7章 民俗学における学問の「制度化」とは何か――自然科学の「制度化」のなかから考える 鬼頭秀一 おわりに 菅 豊
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