青弓社ルネサンス 3
哲学・宗教
中野 敏男(著)
A5判 360ページ 上製 定価 5000円+税 ISBN978-4-7872-1050-0 C0310 在庫あり
奥付の初版発行年月 2013年04月 書店発売日 2013年04月11日 登録日 2013年01月21日
他者の行為はなぜ理解できるのか――政治・社会・文化のあらゆる領域で知識が断片化する今日、近代人の行為の根底からこの時代を問い続けたウェーバー理解社会学の方法原理に内在して思考を紡ぎ、時代の意味への問いをドラスティックに復権させる。
凡例 第1部 マックス・ウェーバーと現代――〈比較文化史的視座〉と〈物象化としての合理化〉 まえがき 序 章 〈比較文化史的視座〉とウェーバー〈物象化〉論 第1章 解明的理解の論理構造と〈人格性〉の原像 1 解明可能性をめぐる問題状況 2 因果的解明の論理的基礎について 3 価値分析としての解明と因果的解明 4 文化科学と解明的理解の意義 5 文化人による文化人の理解――〈人格性〉と〈比較文化史的視座〉 第2章 ウェーバー行為類型論と〈物象化としての合理化〉 1 考察対象としての行為類型論 2 行為の合理性と自由 3 〈価値〉と〈行為〉 4 行為類型論の図式構成と四類型の位置価 [補論]『理解社会学のカテゴリー』と『社会学の基礎概念』の概念構成の差異について 5 基本的諸概念の構成――〈物象化〉の始源 6 〈Betrieb〉――〈物象化〉の展開 7 〈官僚制的支配〉――〈物象化〉の帰結 8 文化人の運命と行為類型論 終 章 〈比較文化史的視座〉と主体としての〈文化人〉 あとがき 現下の思想状況と本書の意義 折原 浩 第2部 ウェーバー理解社会学の可能性 第1章 ウェーバー社会学の基本モチーフの解読 1 ウェーバー研究における統一的視座の設定に向けて 2 ヴェルトフライハイト再考――〈秩序形成の文化意義〉という問いへ 3 「一一―一三年草稿」への展開――社会的秩序形成の自律性 4 『宗教社会学』と『法社会学』との論述構成の相似性 第2章 マックス・ヴェーバーの変貌とそれを読む位置 1 戦後社会の自己理解を照らす鏡としてのヴェーバー 2 第一次大戦を前後して変貌するヴェーバー 3 世界戦争という経験と社会理論の転換 4 自己革新のプロセスとしてヴェーバーを読むこと 第3章 ヴェーバー社会理論のジェンダー論的射程 1 ヴェーバーにおける「男らしさ」の担い手 2 ベトリープ資本主義論にジェンダーを読み取る 3 家計とベトリープの分離――それはジェンダー関係の何を変えたのか 4 ヴェーバーの史的ジェンダー理論が開示したこと/しないこと――「欠如」する主婦、階級、植民地 著者解説――マックス・ヴェーバーの新しい読みと活用のために 初出一覧 解説にかえて 中野敏男という意志 熊野純彦
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