今福 龍太(著)
四六判 236ページ 上製 定価 2200円+税 ISBN978-4-7872-3085-0 C0030 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1994年06月 書店発売日 1994年06月01日 登録日 2010年02月18日
「理解すること」の内実を探求する旅を重ねる人類学者が、はるかな異境で拾い集めた小さな物語の数々。言葉の力でその断片はみずからの近傍を問う思考へと接続され、旅の本質、生きることの叡知として発現する。爽快でスリリングな旅の試論集。
プロローグ ハンモック・リーディング1 放浪の精神史 (1)シリコン・ヴァレーを砂漠にもどす (2)放浪の至福 (3)赤い砂の大洋──ニューメキシコの「古き道」 (4)漂泊の理論──旅行者としてのカミーロ・ホセ・セラ2 旅人の帰化 (1)チカーノになった中国人 (2)バイーアのフランス人 (3)風の花嫁─レオノーラ・カリントン3 境涯の彼岸 (1)最後の水平線の彼方に (2)他者の自伝 (3)ニコラス・ギリェンと混血語 (4)パレードが始まった4 アドレセンスの連鎖 (1)夏のアドレセンス (2)野生の実践 (3)ゾラ・ニール・ハーストンあるいは黒色の政治学 (4)思春期のフェミニズム5 光の旅 (1)光学の旅人 (2)奪還された風景──ヴィム・ヴェンダースとサウスウェスト・フォトグラフィ (3)遮る手 (4)そして船は土に還る──セバスチャン・サルガード (5)砂漠のなかの埋葬──ジョエル=ピーター・ウィトキン6 エフェメラの翳 (1)亡命と革命のまじわるところ──ラテンアメリカ映画の現在 (2)風景の生存 (3)アルルトの復活──『ルーバ』 (4)台所の妖術師──『赤い薔薇ソースの伝説』 (5)夢のはざまに眠るエピローグ 遠い挿話初出一覧
青弓社
品切れ・重版未定