青弓社ライブラリー 55
社会一般
阪本 俊生(著)
四六判 250ページ 並製 定価 1600円+税 ISBN978-4-7872-3295-3 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2009年01月 書店発売日 2009年01月23日 登録日 2010年02月18日
個人の情報や秘密を意味するプライバシーの位相が大きく変化している。監視カメラの遍在化やデータベースへの個人情報の登録などを事例に、自分で情報を操作するのではなく、外部にあるシステムが管理する情報によって「私」が形作られている現状を解明する。
はじめに 第1章 変容するプライバシー 1 プライバシーの変容 2 プライバシーをめぐるいくつかの変化 第2章 データ・ダブルとファンタジー・ダブル――情報生産の問題としてのプライバシー 1 プライバシーと秘密、隠蔽――プライバシーは隠しごとではない 2 個人情報生産の問題としてのプライバシー――データ・ダブルとプライバシー 3 プライバシーとダブルの問題――ファンタジー・ダブル 4 情報の価値化と生産 5 ファンタジー・ダブルとデータ・ダブルの違い 6 今日のデータ・ダブルとプライバシーの変化 7 ダブルの変化と変容――かつてのプライバシー問題も、もう一つのダブルの生産である 第3章 〈私〉は誰がつくるのか――生産の主体の問題 1 〈私づくり〉の主導権争いとプライバシー 2 近代に始まった〈私づくり〉とプライバシー 3 自己アイデンティティの電子化――『ザ・インターネット』 第4章 内面からデータへ――生産の拠点の問題 1 心の社会と内面を中心とするプライバシー観 2 プライバシーの変容と個人の内面の空洞化 3 心の社会から情報管理の社会へ 第5章 脱親密の社会――自己を支えるものの変遷 1 親密さの歴史的性格と親密さのプライバシー 2 家族による社会コントロールの機能とプライバシーのコスト 第6章 身体とプライバシーの変容――身体がもつ社会的意味の変化 1 身体とプライバシー 2 ゴフマンの社会学とプライバシーとのかかわり 3 プライバシーの変化と身体の解放? 4 情報化する身体と社会関係の電子化――身体的関係から電子的関係へ 第7章 個人の聖性とプライバシー 1 個人の尊厳とは 2 第二次的調整と個人の聖性 3 プライバシーと個人の聖性 4 脱聖化されたプライバシー 第8章 個人記号の計量学 1 個人のシンボルの重さ、軽さ 2 プライバシーの機能――個人のシンボルの軽さを救う社会装置 3 シンボルの重さを確保する社会装置の変遷 おわりに
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