一九六〇―九〇年代の写真表現言葉の果ての写真家たち

写真叢書
言葉の果ての写真家たち 一九六〇―九〇年代の写真表現

髙橋 義隆 著
四六判 238ページ 上製
定価:3000円+税
ISBN978-4-7872-7399-4 C0372
奥付の初版発行年月:2017年03月/書店発売日:2017年03月31日

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写真は言葉から生まれる――。

カメラで目の前の現実を写し取り、あるいは仮構のシチュエーションを演出して作品を撮る写真家たち。戦後、写真表現は一気に花開き多様化したが、「言葉」を引き金にして、言葉から写真を立ち上げようとした写真家たちがいた。

森山大道を導きの糸として、新倉孝雄、森永純、中平卓馬、荒木経惟、原芳市という5人の写真家に光を当てる。そして、彼らが写真を撮るとき、言葉がどのような意味をもち、作品にどう影響したのかを写真家の人生や表現方法から解きほぐす。

写真家たちの写真と言葉の断片から、その光跡を浮かび上がらせる戦後写真評論。写真作品を40点以上所収。

著者プロフィール

髙橋 義隆(タカハシ ヨシタカ)

1975年、千葉県生まれ。商業デザインなどを経て現在は広告制作に携わり、そのかたわらで写真を主とする文章を執筆。2006年から参加している写真の会の会報誌で批評やインタビュー記事を発表。また日本写真協会が発行している「日本写真年鑑」では写真家へのインタビューや書評を担当している。

目次

はじめに――写真表現の分水嶺、森山大道『写真よさようなら』を中心にして

第1章 新倉孝雄――刹那と邂逅する傍観者
 1 他者の存在
 2 日常という場所
 3 都市の視線
 4 ニューヨーク
 5 断絶、そして対話

第2章 森永 純――凍結された叫び
 1 原爆の地、故郷・長崎で見た光景
 2 「詩より辞書のほうがおもしろい」
 3 環境音楽との共通点
 4 シュルレアリスムと『波』
 5 言葉に近づける

第3章 中平卓馬――身体と言葉の相克
 1 写真家・中平卓馬の誕生
 2 「アレ・ブレ・ボケ」で世界を描く
 3 身体を解体する写真行為、そして苦悩
 4 事物という現実の脅威
 5 「手」という自己のなかの他者

第4章 荒木経惟――エロス・タナトス・言葉
 1 私小説からの出発
 2 写真での〈私〉
 3 『ノスタルジアの夜』
 4 「「生」も「死」も欲しい」
 5 過剰なエロトス

第5章 原 芳市――さすらうエロスの痕跡
 1 『風媒花』――旅人への憧憬
 2 『ストリッパー図鑑』――さすらうエロス
 3 『淑女録』――神に近づく女たち
 4 『曼陀羅図鑑』――崇拝のイコン
 5 『現の闇』――漆黒のなかの希望
 6 『光あるうちに』――その先の光明へ
 7 『常世の虫』――死生観への到達

あとがき