クラシックの秘宝

クラシックの秘宝

許 光俊 著
四六判 176ページ 並製
定価:1600円+税
ISBN978-4-7872-7394-9 C0073
奥付の初版発行年月:2016年12月/書店発売日:2016年12月30日

在庫あり
世に言う名盤なんて、もう聴き尽くした!――そんな人のために、眠っていた至高の演奏・録音を紹介する。スヴェトラーノフの『パリのアメリカ人』の驚くべき透明感やチェリビダッケの『田園』の人工美の極致など、鍛えた耳が選ぶとっておきの美しい響きの数々。

版元から一言

お待たせしました! とれたての許光俊クラシック批評!

クラシックの名曲なんて、もう聴き尽くした!――そんなクラシックファンのために、許光俊とっておきの、クラシックの鉱脈にまだまだ眠っている演奏・録音を大紹介。

時はめぐり、かつて辛辣に批判した青年指揮者ラトルとベルリン・フィルはいまや熟成の極みに達して、しびれる演奏を繰り広げている。以前は元気溌剌・轟音指揮者のイメージが強かったスヴェトラーノフが、音楽がとろけるような官能の境地で魅了する。良質なLPが次々にリリースされ、鑑賞の楽しみはますます広がっている。

2011年から16年にかけて円熟した耳が探り当てた、これまでに聴いたことがない新たな「必聴!」演奏・録音を許流の辛口・怜悧な文体で紹介する、ファン待望のクラシックガイド。

著者プロフィール

許 光俊(キョ ミツトシ)

1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学教授。著書に『クラシックがしみる!』『問答無用のクラシック』『コンヴィチュニー、オペラを超えるオペラ』『オレのクラシック』『クラシック批評という運命』(いずれも青弓社)、『クラシック魔の遊戯あるいは標題音楽の現象学』(講談社)、『世界最高のピアニスト』『生きていくためのクラシック』(ともに光文社)、『痛快!クラシックの新常識』(リットーミュージック)、『これからを生き抜くために大学時代にすべきこと』(ポプラ社)、編著に『クラシック知性主義』『絶対!クラシックのキモ』(ともに青弓社)、共編著に『クラシック・スナイパー』シリーズ、『クラシック反入門』(ともに青弓社)、共著に『クラシックCD名盤バトル』(洋泉社)など。

目次

書評 許光俊『クラシックの秘宝』(青弓社)ますます明らかになる地球の音楽文化(「火星時報」3017年1月1日号、火星出版)

スヴェトラーノフの新『ローマ』3部作に驚いた
 レスピーギ『ローマの噴水』『ローマの祭り』『ローマの松』/エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団
予想を超えた大演奏 スヴェトラーノフのガーシュウィン
 ガーシュウィン『パリのアメリカ人』ほか/ジェフリー・シーゲル(ピアノ)、エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団
摩訶不思議な『パッヘルベルのカノン』
 『CON AMORE:Live in Japan』/エンリコ・オノフリ指揮チパンゴ・コンソート
パイタのワーグナー万歳
 ワーグナー『神々の黄昏』抜粋、『トリスタンとイゾルデ』から前奏曲と「愛の死」ほか/カルロス・パイタ指揮フィルハーモニック交響楽団、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
クラシック最高の奥義とは
 ベートーヴェン『交響曲第5番「運命」』『第6番「田園」』、ブルックナー『交響曲第8番』、シューベルト『交響曲第8番「未完成」』『第9番「グレート」』、ブラームス『交響曲第3番』『第4番』、ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と「愛の死」ほか/ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ザンデルリンクとジュリーニ
 ベートーヴェン『交響曲第6番「田園」』、ブラームス『ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲』/クルト・ザンデルリンク指揮ケルン放送交響楽団
 ラヴェル『マ・メール・ロワ』ほか/ミシェル・ブロック(ピアノ)、カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クラシックは狂気の音楽
 ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』『ロマンス第1番』『ロマンス第2番』ほか/トーマス・ツェートマイア(ヴァイオリン)、フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ
ヴァントに何が起きたのか?
 『ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団ライヴ集成ボックス第2集』
バーンスタインの偉大さにひれ伏す
 マーラー『交響曲第9番』/レナード・バーンスタイン指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
孤高の『オルガン付き』
 サン=サーンス『交響曲第3番「オルガン付き」』ほか/ヴァンサン・ワルニエ(オルガン)、エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団
ラトルの『カルメン』
 オッテン『ファジル・サイ――ピアニスト・作曲家・世界市民』
 ビゼー『カルメン』/サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
チョコより甘い『チャイ5』に狂喜乱舞
 『ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団 1937:2010』
サヴァールは偉大なり!
 バッハ『ミサ曲ロ短調』/ジョルディ・サヴァール指揮ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ル・コンセール・デ・ナシオン
 『エラスムス 痴愚神礼讃』/ジョルディ・サヴァール指揮ラ・カペッリャ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI、エスペリオンXXほか
奇跡のフランク
 フランク『交響曲ニ短調』、ドビュッシー『海』/カルロ・マリア・ジュリーニ指揮スウェーデン放送交響楽団
LPで楽しむミンコフスキ
 ハイドン『交響曲第93番』から『第104番』/マルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル
ヴァイオリン女王対決
 チョン・キョンファ『1998年東京ライヴ第1夜』『1998年東京ライヴ第2夜』/アンネ=ゾフィー・ムター『カルメン幻想曲――ヴァイオリン名曲集』
女王対決の勝敗は?
夏はラテンかミニマルか
 『トゥギャザー――弦の新世紀』/ナージャ・サレルノ=ソネンバーグ(ヴァイオリン)、ニュー・センチュリー室内管弦楽団
 『ミニマリスト・ドリーム・ハウス』/カティア&マリエル・ラベック(ピアノ)ほか
ナガノ万歳!
 ブルックナー『交響曲第4番「ロマンティック」』(初稿)、『第7番』、『第8番』(初稿)/ケント・ナガノ指揮バイエルン州立管弦楽団
サヴァールと嶋護
 サヴァール『夜への祈り』/モンセラート・フィゲーラス(歌)、ジョルディ・サヴァール指揮ラ・カペッリャ・レイアル・デ・カタルーニャ、ル・コンセール・デ・ナシォン、エスペリオンXX、エスペリオンXXI
スヴェトラーノフと広上淳一
 ホルスト『惑星』/エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送合唱団、スウェーデン放送交響楽団
 リヒャルト・シュトラウス『ばらの騎士』組曲ほか/広上淳一指揮京都市交響楽団
サイと西脇と平林
 サイ『イスタンブール交響曲』『ネイ協奏曲「ヘザルフェン」』/ギュレル・アイカル指揮ボルサン・イスタンブール・フィルハーモニー管弦楽団、ダン・エッティンガー指揮マンハイム州立劇場管弦楽団
 ブルックナー『交響曲第3番』/西脇義訓指揮デア・リング東京オーケストラ
 ビゼー『カルメン』組曲ほか/アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
これは必聴だ!
 ベートーヴェン『交響曲第5番「運命」』『交響曲第7番』『交響曲第6番「田園」』/セルジウ・チェリビダッケ指揮スウェーデン放送交響楽団 
現代音楽な『ドン・キホーテ』?
 リヒャルト・シュトラウス『ドン・キホーテ』『死と変容』/ヘルベルト・ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団
 ブラームス『交響曲第3番』ほか/カルロ・マリア・ジュリーニ指揮スウェーデン放送交響楽団
超貴重な記録に歓喜
 ベートーヴェン『交響曲第7番』、シューベルト『未完成』ほか/セルジウ・チェリビダッケ指揮フランス国立放送管弦楽団
リヒテルにほれぼれ
 ドビュッシー『前奏曲集』第1巻から「デルフィの舞姫たち」ほか、ハイドン『ピアノ・ソナタ第24番』ほか/スヴィヤトスラフ・リヒテル(ピアノ)
マゼールが天上に近づいた
 マーラー『交響曲第1番「巨人」』『第2番「復活」』『第3番』/ロリン・マゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団
『悲愴』演奏史上最高の怪演
 チャイコフスキー『交響曲第6番「悲愴」』ほか/ヴィアチェスラフ・オフチニコフ指揮モスクワ放送交響楽団ほか
マゼールの『ティル』
 『ロリン・マゼールの芸術』/ロリン・マゼール指揮バイエルン放送交響楽団ほか
今こそ『ロメ・ジュリ』を聴け!
 プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』組曲/スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ケルン放送交響楽団
ハデで深刻なサイの交響曲
 サイ『交響曲第2番「メソポタミア」』『第3番「ユニヴァース」』ほか/ギュレル・アイカル指揮ボルサン・イスタンブール・フィルハーモニー管弦楽団
モーツァルトの秋
 モーツァルト『交響曲第40番』『第41番』/エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団
 モーツァルト『レクイエム』/セルジウ・チェリビダッケ指揮フランス国立放送管弦楽団
戦慄の『冬の旅』
 シューベルト『冬の旅』/マーク・パドモア(テノール)、ポール・ルイス(ピアノ)
ショスタコでビシビシ!
 ショスタコーヴィチ『交響曲第5番「革命」』、ストラヴィンスキー『火の鳥』ほか/エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団
サディストがギュンギュン!
 ショスタコーヴィチ『交響曲第8番』/キリル・コンドラシン指揮フランス国立放送管弦楽団
アーノンクールのシューベルト
 シューベルト『交響曲全集』『ミサ曲集』『アルフォンソ・エストレッラ』/ニコラウス・アーノンクール指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ショスタコは龍安寺だった チェリビダッケの『交響曲第5番』
 ショスタコーヴィチ『交響曲第5番「革命」』『第9番』/セルジウ・チェリビダッケ指揮スウェーデン放送交響楽団
正座で聴きたいテンシュテット
 マーラー『交響曲第5番』、ブルックナー『交響曲第4番』、シューベルト『未完成』、モーツァルト『ハフナー』/クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ラトルのシベリウス全集
 シベリウス『交響曲全集』/サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
今回もスヴェトラーノフを満喫
 リヒャルト・シュトラウス『英雄の生涯』『アルプス交響曲』/エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団
宇野功芳が死んだ!
 チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲』、ベートーヴェン『交響曲第7番』/佐藤久成(ヴァイオリン)、宇野功芳指揮仙台フィルハーモニー管弦楽団
アンリ・バルダ? 誰?それ
 青柳いづみこ『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』
チェリビダッケの擬古典的モーツァルト
 モーツァルト『交響曲第36番』『第38番』/セルジウ・チェリビダッケ指揮スウェーデン放送交響楽団
アファナシエフのベートーヴェン3大ソナタ
 ベートーヴェン『悲愴』『月光』『熱情』/ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)

あとがき