クイズ化するテレビ

青弓社ライブラリー 83
クイズ化するテレビ

黄菊英 著, 長谷 正人 著, 太田 省一 著
四六判 184ページ 並製
定価:1600円+税
ISBN978-4-7872-3376-9 C0336
奥付の初版発行年月:2014年07月/書店発売日:2014年07月20日

在庫あり
いまテレビは無数の問いかけと答え=クイズであふれている。啓蒙・娯楽・見せ物化というクイズの特性がテレビを覆い尽くし、情報の提示そのものがイベント化している現状を、韓国の留学生が具体的な番組を取り上げながら読み解く「テレビの文化人類学」。

著者プロフィール

黄菊英(ファン クギョン)

1982年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。専攻は表象・メディア論。

長谷 正人(ハセ マサト)

1959年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専攻は映像文化論、コミュニケーション論、文化社会学。著書に『映画というテクノロジー経験』(青弓社)、『映像という神秘と快楽』(以文社)、『悪循環の現象学』(ハーベスト社)、共編著に『文化社会学入門』(ミネルヴァ書房)、『テレビだョ!全員集合』『映画の政治学』(ともに青弓社)など。

太田 省一(オオタ ショウイチ)

1960年生まれ。社会学者。専攻は社会学、テレビ論。著書に『紅白歌合戦と日本人』『アイドル進化論』(筑摩書房)、『社会は笑う・増補版』(青弓社)、共編著に『テレビだョ!全員集合』(青弓社)など。

目次

クイズ化するテレビ 黄菊英

序章 テレビとクイズのはざまで

第1章 クイズと「啓蒙」
 1 カルチュラル・リテラシーの共有
 2 知的欲求への刺激
 3 「仮想の教室」の生成

第2章 クイズと「娯楽」
 1 「同時刻性」と時間的体験
 2 時間との戦いによる緊迫感の演出
 3 「間」の強調とサスペンス

第3章 クイズと「見せ物化」
 1 出演者のキャラクター化
 2 情報の「演出」

第4章 遍在する「クイズ性」
 1 ニュース番組の「クイズ性」
 2 ランキング番組の「クイズ性」
 3 ワンテーマのクイズで展開する番組

第5章 自己PRへ向かう「クイズ性」
 1 CMの「クイズ性」
 2 番組予告の「クイズ性」

終章 クイズ化するテレビ

参考文献

補論 クイズ番組とテレビにとって「正解」とは何か――一九六〇年代から八〇年代の番組を事例に 太田省一
 1 高校生大会から見えてくるもの――『クイズグランプリ』
 2 クイズには運の味方が必要――『アメリカ横断ウルトラクイズ』
 3 クイズ番組的タレント論――戦後大衆社会とクイズ
 4 二分する正解――『クイズダービー』
 5 「正解」という制度の可視化――『クイズ一〇〇人に聞きました』からダウンタウンへ
 6 情報という「正解」――『ズームイン!!朝!』とその後

解題 テレビの文化人類学 長谷正人
 1 異文化体験としてのテレビ
 2 テレビの文化人類学
 3 占領軍と日本のクイズ文化
 4 ゲームとしてのクイズ/儀礼としてのクイズ
 5 オルタナティブなクイズの可能性

あとがき 黄菊英