長野オリンピックとその後の十年〈オリンピックの遺産〉の社会学

〈オリンピックの遺産〉の社会学 長野オリンピックとその後の十年

石坂 友司 編著, 松林 秀樹 編著
A5判 202ページ 並製
定価:3000円+税
ISBN978-4-7872-3363-9 C0036
奥付の初版発行年月:2013年11月/書店発売日:2013年11月14日

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1998年の長野オリンピックの遺産はどう活用されてきたのか。地方政治の変化、交通網の整備、競技施設の建設・後利用、人々のネットワークの広がり、などの視点や素材から、経済効果だけでは計れないメガイベントの正と負の効果を客観的に分析・評価する。

著者プロフィール

石坂 友司(イシザカ ユウジ)

1976年、北海道生まれ。奈良女子大学研究院人文科学系准教授。専攻はスポーツ社会学、歴史社会学。共著に『21世紀のスポーツ社会学』(創文企画)、『幻の東京オリンピックとその時代』(青弓社)、論文に「東京オリンピックと高度成長の時代」(「年報・日本現代史」第14号)など。

松林 秀樹(マツバヤシ ヒデキ)

1975年、山形県生まれ。関東学園大学経済学部准教授。専攻は都市社会学、交通研究。共著に『開発の時間 開発の空間』(東京大学出版会)、『東京大都市圏の空間形成とコミュニティ』(古今書院)、論文に「交通網整備からみる都市構造の変遷」(「日本都市社会学会年報」第22号)など。

目次

序章 オリンピックとスポーツ・メガイベントの社会学 石坂友司/松林秀樹
 1 スポーツ・メガイベントとは
 2 スポーツ・メガイベントとしてのオリンピックの特殊性
 3 準備/開催から開催後のオリンピック研究へ
 4 オリンピックの「遺産」

第1章 「遺産」をめぐる開催地の10年 石坂友司/松林秀樹
 1 長野オリンピック開催地域の概要
 2 研究課題

第2章 「風雪」と「虹と雪」の呪縛――はるかなる札幌オリンピックとその記憶 町村敬志
 1 冬季オリンピックというイベント――長野から札幌へ
 2 建設工事のオリンピック――「生まれかわるサッポロ」を作るもの
 3 レトリックとしての「雪」――「風雪」から「虹と雪」へ

第3章 「記憶と評価」から見た「遺産」 松林秀樹/石坂友司
 1 調査の概要
 2 オリンピック開催に対する賛否
 3 オリンピックの記憶と評価
 4 オリンピックに対する「地元」の評価

第4章 スポーツ・メガイベントと地域開発――長野オリンピック開催を支持したのは誰か? 上野淳子
 1 成長を求めて――オリンピックと都市
 2 メガイベントと成長連合
 3 誰がオリンピックを支持したか――産業、価値観、団体参加

第5章 「遺産」に対する「地元」の評価・意識――交通網整備を中心に 松林秀樹
 1 「遺産」としての交通網――分析のための視角
 2 交通網整備による生活圏の変化――通勤・通学動向から
 3 「地元」の評価・意識の分類と諸特性
 4 「地元」の評価・意識から見るオリンピック開催と交通網建設

第6章 スポーツ・メガイベントと地方政治――長野オリンピックの政治社会学 丸山真央
 1 問題の所在
 2 長野県政のレジーム変化
 3 レジーム変化と有権者の選択
 4 地方政治における〈オリンピックの遺産〉

第7章 「遺産」としての「一校一国運動」――長野市立徳間小学校の取り組みを中心に 髙木 啓
 1 長野オリンピック大会までの「一校一国運動」
 2 長野オリンピック大会後の「一校一国運動」
 3 イベントとしての「一校一国運動」から学校の伝統としての「一校一国運動」へ
 4 教育実践としての徳間小学校の「一校一国運動」の意義

第8章 「遺産」をめぐる葛藤と活用――白馬村の観光産業を中心に 高尾将幸
 1 ウインター・リゾートとしての白馬の歩みと現在
 2 オリンピック開催への期待とその結果
 3 ポストオリンピックにおける実践

第9章 カーリングネットワークの創出と展開――カーリングの聖地・軽井沢/御代田の取り組み 石坂友司
 1 軽井沢町の概況と開発の特殊性
 2 オリンピック開催に向けた動き
 3 オリンピック開催後の軽井沢
 4 「カーリングの聖地」/「カーリングの町」へ

終章 誰にとってのオリンピック・遺産なのか 松林秀樹/石坂友司
 1 スポーツ・メガイベントを評価するために
 2 長野オリンピックの遺産――その布置連関
 3 「遺産」を評価する――主体と時間