政治スペクタクルの構築

政治スペクタクルの構築 Constructing the Political Spectacle

マーレー・エーデルマン 著, 法貴 良一 訳
A5判 192ページ 並製
定価:3000円+税
ISBN978-4-7872-3350-9 C0031
奥付の初版発行年月:2013年01月/書店発売日:2013年01月20日

在庫あり
政治的な問題は、各メディアのニュース報道によって構築されている――ニュースが「敵」を作り、「指導者」を称賛/非難し、「社会問題」として取り上げる過程を人々の解釈という視点から分析して、見世物化する政治に警鐘を鳴らす政治コミュニケーション論。

著者プロフィール

マーレー・エーデルマン(エーデルマン,マーレー)

1919年、アメリカ、ペンシルヴェニア州生まれ。元ウィスコンシン大学教授、2001年没。専攻は政治学・政治コミュニケーション論。邦訳書に『政治の象徴作用』(中央大学出版部)、著書に Politics as Symbolic Action(Academic Press)、From Art to Politics(University of Chicago Press)、The Politics of Misinformation(Cambridge University Press)など。

法貴 良一(ホウキ リョウイチ)

1953年生まれ。中央大学大学院法学研究科博士後期課程退学。現在、作新学院大学教授。専攻は政治学・政治理論。共著に『政策過程と政策価値』(三嶺書房)、論文に「政治と行政における意味と物語」(「法学新報」第118巻第3・4号)、邦訳書にマーレー・エーデルマン『政治の象徴作用』(中央大学出版部)など。

目次

邦訳凡例
謝辞

第1章 政治についてのいくつかの前提
 唯物論、観念論、無関心
 主体、客体、テクストにおける一貫性の欠如

第2章 社会問題の構築と効用
 イデオロギー的構築物としてのさまざまな問題
 問題化しない害悪
 利得としてのさまざまな問題
 曖昧な主張としてのさまざまな問題
 問題の発生理由の構築
 権威の構成
 問題構築における解決策の正当化
 所作の構築という解決策
 対策を取ることによる問題の永続化
 問題による他の問題の否定
 不可視の社会問題の効用
 危機の認定
 社会問題の創出者としての受け手
 日常的経験の価値の減殺
 テクストとしての社会問題――増殖、抹消、痕跡、補完

第3章 政治指導者の構築と効用
 リーダーシップの心理的効用
 成功と失敗の判定
 指導者は重要か
 指導者相互の差異と対立の創出
 革新
 政治的革新性の構築
 スタッフの任務
 不誠実さの誘因
 排除としてのリーダーシップ
 リーダーシップと性差別
 指導者の選択
 結論

第4章 政治的な敵の構築と効用
 敵と競争相手
 政治的提携関係
 アンビヴァレンス
 言語による敵の導出
 大局的視座の喪失
 攻撃対象の置き換え
 敵の構築による認識の整序
 安定をもたらすものとしての対立
 性的なものと社会統制としての好色さの想定
 敵の構築に対する官僚機構の影響
 政治的な敵の構築のいくつかの帰結

第5章 政治ニュースの曖昧さ
 ニュースは何を重視するか
 対照と対立
 ニュース報道の解釈
 ニュースと人々の無力さ
 三面記事
 ニュースの類型とその意味の構築
 ニュースの魅力の構築

第6章 政治の言語と政治的現実
 脱構築としての政治言語

第7章 政治スペクタクルの戦術化と神秘化
 一つの関係性としてのスペクタクル
 多様なメディア
 政治的安定と権威の承認
 説明としての解釈
 解毒剤

訳者あとがき
人名索引
事項索引