青弓社ルネサンス 1
社会一般
本田 和子(著)
A5判 212ページ 上製 定価 3000円+税 ISBN978-4-7872-3345-5 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2012年09月 書店発売日 2012年09月23日 登録日 2012年09月03日
断髪、自転車、海老茶袴、ラブ……。学校という近代化装置に組み込まれた少女たち=女学生は、明治期以降に何者として存在し、社会はどのようなまなざしを向けたのか。装いや小説・少女雑誌での表象などを手がかりに、女学生の誕生とその系譜をたどる。
第1章 「女学生」の誕生 1 装飾される都市 2 時代のヒロイン 開化の記号――女学生のイコノロジー 第2章 髷からの解放 1 丸う結ぶや束髪 2 断髪――近代の視覚化 3 女たちのディスクール 4 風俗と思想 花開く明治、登場する女学生――女学生のイコノロジー 第3章 風のいたずら 1 翻る娘たち 2 カーテン製舞踏服 3 海老茶式部の登場 4 「女学生」――挑発する「性」の象徴 時代のヒロイン――女学生のイコノロジー 第4章 宙に揺れることば 1 囲いのなかのジャーゴン 2 「書生ことば」の近代 3 虚妄としての平等 4 江戸からの贈りもの 5 宙吊りされることばたち 第5章 恋(ルビ:ラブ)と脳病 1 ヒステリーの登場 2 脳病と心の病 3 分裂の発見 4 ラブすること 5 「恋(ルビ:ラブ)」と「愛(ルビ:ラブ)」――その虚妄性 少女幻想――女学生のイコノロジー 第6章 「少女」への凝集化 1 置き去りにされる娘たち 2 少女幻想共同体 3 「女学」の雑誌から「少女」の雑誌へ 4 メディエーターとしての若松賤子 5 少女小説の始まり 明治の終焉――女学生のイコノロジー 第7章 『森』――近代型女人の神話と時代 1 内なる明治 2 にんじんとあんパンと鉱毒事件 3 「女学生」という不器量 4 猶予期間の出現 5 プラトニックラブ――囲い地のなかの神話 6 明治の終焉 第8章 フェミニティーの世紀末 1 ジャーナリズムと女流 2 物書く女たちの栄光と受難――欲望する視線の前に 3 「見られること」による「見ること」の精練 4 逆風を追い風に 5 神は細部に宿りたもう あとがき 増補版あとがき 解題 「本田学」の魅力 今田絵里香
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