泥棒研究会(編著)
四六判 236ページ 上製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-3099-7 C0036 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1995年02月 書店発売日 1995年02月10日 登録日 2010年02月18日
人のあるところ盗みあり──ルパン対五右衛門、中国の死骸を使う恐喝、スリの生態と道徳、日本の作物盗み、ヨーロッパの骨泥棒などをエピソードもたっぷりに考察し、盗みも確たる文化現象であることを明示する。
第1章 盗みの美学 野内良三 1 盗みの人間的側面 2 盗みと文化 3 盗賊・怪盗・義賊 4 悪のヒーローの条件 5 盗人にも…… 6 アンドロギヌスのあやかし 7 「小僧」づくし 8 鼠小僧神話 9 鼠小僧の真実 10 フランスの怪盗 11 ヴィドックの影 12 ヒョウタンからルパン 13 ルパンのプロフィル 14 ルパン対ホームズ 15 フェミニスト・ルパン 16 ルパンの美学 17 ルパンの変貌第2章 死骸の恐喝──中国近世の図頼 三木 聰 1 落語「らくだ」の世界 2 図頼とは何か 3 習俗としての図頼 4 『点石斎画報』「●★つかさがまえに点(読み:ちょう)★佃」の世界 5 図頼の心性──悲嘆と覚醒 6 威逼には図頼を 7 死を選択する人々と死骸を擡ぐ人々第3章 泥棒の道徳 村井和彦 1 盗みは悪いこと? 2 モーセの十戒 3 拝借すればいいのだ 4 英語の「盗む」 5 人間の行為はすべて…… 6 スリ団の暗躍 7 大阪のスリ 8 ロンドンのスリ 9 エリザベス朝の世界像 10 自然か技術か 11 スリの学校 12 仕立屋銀次は正義の人? 13 だますのは楽しい 14 首くくり役人の論理 15 さかしまの世界第4章 作物盗みのフォークロア 吉成直樹 1 名月は盗人の神 2 「十五夜盗み」の系譜 3 盗みのトートロジー 4 奨励される盗み 5 トミをめぐる習俗 6 盗まれる論理──果実盗み 7 「柿山伏」の背景 8 盗む論理(1)──十五夜の里芋盗み 9 盗む論理(2)──御神体盗み 10 盗みと相性第5章 骨泥棒 渡邊昌美 1 食卓の頭蓋骨 2 王家の骨 3 小塚原の刑場 4 産業スパイ 5 水の都ヴェネチア 6 馬の骨 7 偽遺物 8 モンテ・カッシーノ 9 骨、売るべからず 10 犯行の記録 11 記録の書き方 12 盗みの効用あとがき
青弓社
品切れ・重版未定