子ども・本・自由学校図書館の対話力

学校図書館の対話力 子ども・本・自由

渡邊 重夫 著
四六判 244ページ 並製
定価:2000円+税
ISBN978-4-7872-0052-5 C0000
奥付の初版発行年月:2014年06月/書店発売日:2014年06月19日

在庫あり
子どもの学びを支え、創造性と自主性を培い、批判的精神を形成する学校図書館。その教育的意義や歴史的経緯を再確認し、外部の力学からの独立を訴え、特定の図書の閉架や「焚書」の検証を通して、子どもの成長に不可欠な対話力を備えたあり方を提言する。

著者プロフィール

渡邊 重夫(ワタナベ シゲオ)

1943年、北海道生まれ。北海道学芸大学(現・北海道教育大学)札幌分校卒業。日本図書館学会賞受賞(1990年)。藤女子大学教授を経て、現在は北海道教育大学、北海学園大学などで非常勤講師、日本図書館情報学会会員、日本図書館研究会会員。著書に『学校図書館の力』『学校図書館概論』(ともに勉誠出版)、『学習指導と学校図書館』『司書教諭のための学校経営と学校図書館』(ともに学文社)、『司書教諭という仕事』『図書館の自由を考える』『子どもの権利と学校図書館』『図書館の自由と知る権利』(いずれも青弓社)。

目次

はじめに

第1章 『はだしのゲン』の提供制限問題
 1 『はだしのゲン』が閉架に
 2 世論の動向、そして「撤回」へ
 3 『ゲン』に関する教育委員会会議の内容
 4 『ゲン』問題から学校図書館を考える

第2章 学校図書館の「自主性・自立性」
 1 学校図書館資料に対する「主体性」の確保
 2 学校図書館に関する専門的知識・技能――学校図書館担当者、校長の「校務」

第3章 「自ら考え自ら判断」する態度を養う――「皇国民」教育、「自発的学習」、そして学校図書館への期待
 1 学校図書館の母体としての「新教育」
 2 「批判的精神に乏しく権威に盲従」――言論弾圧の治安立法
 3 「批判的精神に乏しく権威に盲従」――国定教科書による思想統制
 4 「生徒が自ら考え自ら判断」――教育観の転換と学校図書館
 5 学校図書館への期待
 6 教育改革の「視座」としての学校図書館

第4章 教育の多様性、そして学校図書館
 1 教育の多様性――教科書との関連
 2 学校図書館資料――教育委員会「改革」との関連
 3 「環状」にある民主主義と図書館、そして教育
 4 日本国憲法に規定された人権群――図書館、教育と関連して

第5章 学校図書館の力、子どもを変える力――「教育課程の展開」「健全な教養」と結び付け
 1 「教育課程の展開」と学校図書館
 2 「健全な教養」の育成と学校図書館

第6章 「ファースト・アメンドメントは、ぼくのものになった」
 1 『誰だ ハックにいちゃもんつけるのは』
 2 「子どもの権利条約」と学校図書館

第7章 検閲は「生徒の知的、精神的成長を妨げる」――『学校図書館の検閲と選択』に学ぶ
 1 学校図書館への「検閲」
 2 「検閲」への対処方法
 3 わが国の問題に引き付けて

第8章 「書物を焼くものは、早晩、人間を焼くようになる」
 1 『アンネ』、相次ぎ破られる
 2 「自由にものが言えなくなる時代」――ナチスによる焚書
 3 アメリカ図書館協会の長き苦闘
 4 『敦煌』――人間の「思い」は時空を超えて