青弓社ライブラリー 50
谷口 雅子(著)
四六判 204ページ 並製 定価 1600円+税 ISBN978-4-7872-3277-9 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2007年10月 書店発売日 2007年10月21日 登録日 2010年02月18日
男女が別々に競技する現代スポーツでは、「男女別競技の撤廃」対「男女の身体能力差は考慮すべき」という対立がある。その前提である男女別競技が日常化する歴史的過程をスポーツの近・現代受容史から探り、優劣にとらわれないジェンダーの可能性を照らす。
はじめに 第1章 ジェンダーという問題系 1 バックラッシュにさらされるジェンダー論の現在 2 ジェンダーは何を問題としてきたのか 第2章 規範としてのジェンダー 1 ジェンダーは規範として語りうるか 2 身体・権力・ジェンダー 3 なぜスポーツを対象とすることが有効か 第3章 明治から大正期のスポーツとジェンダー 1 「スポーツ=遊戯」における規範の生産の必要性 2 校友会という共同体 3 近代スポーツの受容史にみるジェンダー 4 ジェンダー言説はなぜ受容を促されたのか 5 スポーツのなかでのジェンダーの自明化 第4章 第二次世界大戦後から一九七〇年代のスポーツとジェンダー 1 戦後のスポーツ事情 2 「東洋の魔女」にみる戦後スポーツとジェンダー 3 性別役割分担というあり方とスポーツ 4 能動?受動役割の分離による戦後スポーツの秩序形成 第5章 現在のスポーツとジェンダー 1 スポーツにおけるジェンダーの変化 2 ジェンダーの変化に対する論じられ方 3 スポーツの「平等」言説の限界 4 ジェンダー言説はなぜ受容を妨げられるのか 5 スポーツとジェンダーのこれからに向けて 第6章 スポーツにみる優劣を超えたジェンダーの可能性 1 現在のジェンダー論の困難 2 「らしさ」の肯定と規範としてのジェンダー 3 規範としてのジェンダーの生成プロセス 4 ジェンダー共有の変遷 5 受容・受動の力に注目した関係性とスポーツ 6 これからのジェンダーの可能性について 7 優劣を超えた身体・スポーツ・ジェンダー おわりに
品切れ・重版未定