哲学・宗教
川村 邦光(著)
四六判 360ページ 上製 定価 3000円+税 ISBN978-4-7872-1049-4 C0014 在庫あり
奥付の初版発行年月 2013年02月 書店発売日 2013年02月23日 登録日 2013年01月21日
弔いとはいったい何なのか――。遺影・慰霊碑・墓・短歌などの弔う文化をあげて、子どもの死や戦死者、靖国、東日本大震災などの死者と生者のありように肉薄し、弔いが死者・遺族・弔問者の三者を結び付け、関係性を創造する契機になることを照らし出す。
序章 弔い論へ向けて――誰が死者を弔うか 1 弔いの場から 2 弔いのプロセスから 3 亡霊の呼びかけと歓待 4 弔いの失敗から 第1章 幼子の死と弔い――子どもの近代と生死の諸相から 1 近代日本での死の諸相 2 子どもの生と死の前近代 3 子どもの生と死の近代 4 幼子の死と親 5 子どもを亡くした親の語り:1――摂理・犠牲・贖罪としての死 6 子どもを亡くした親の語り:2――如来の慈悲・善知識としての死 7 子どもを亡くした親の語り:3――悲痛・悲哀・悲嘆としての死 8 漱石の弔いの作法 第2章 戦死者の霊と弔い――折口信夫の弔いの作法から 1 靖国の招魂式に参列する折口 2 大君は「神としたまふ」 3 折口が闘った“聖戦”と詩歌 第3章 戦死者の亡霊譚と弔いの視座 1 戦死者霊の状況とは 2 遥かな靖国 3 亡霊となる遺念・遺恨をもつ戦死者群 4 亡霊と弔いの作法 5 虐殺された戦死者の亡霊 第4章 亡霊と生き残り、そして未完の弔いへ 1 亡霊と生き残りの位置 2 異界としての接触領域 3 亡霊と生き残りの接触領域 4 “亡霊的身体”との対面 5 “亡霊的身体”の語り 終章 亡霊と弔い、そして和解、もしくは逡巡 1 「諸国一見の僧」と弔い 2 亡霊と生き残りの偽りの記憶――目取真俊『水滴』から 3 亡霊と生き残り、弔いの遅延 4 “遺影の故人史”と大震災 参考文献一覧 あとがき
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