社会一般
渡邊 重夫(著)
四六判 244ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-0052-5 C0000 在庫あり
奥付の初版発行年月 2014年06月 書店発売日 2014年06月19日 登録日 2014年05月26日
子どもの学びを支え、創造性と自主性を培い、批判的精神を形成する学校図書館。その教育的意義や歴史的経緯を再確認し、外部の力学からの独立を訴え、特定の図書の閉架や「焚書」の検証を通して、子どもの成長に不可欠な対話力を備えたあり方を提言する。
はじめに 第1章 『はだしのゲン』の提供制限問題 1 『はだしのゲン』が閉架に 2 世論の動向、そして「撤回」へ 3 『ゲン』に関する教育委員会会議の内容 4 『ゲン』問題から学校図書館を考える 第2章 学校図書館の「自主性・自立性」 1 学校図書館資料に対する「主体性」の確保 2 学校図書館に関する専門的知識・技能――学校図書館担当者、校長の「校務」 第3章 「自ら考え自ら判断」する態度を養う――「皇国民」教育、「自発的学習」、そして学校図書館への期待 1 学校図書館の母体としての「新教育」 2 「批判的精神に乏しく権威に盲従」――言論弾圧の治安立法 3 「批判的精神に乏しく権威に盲従」――国定教科書による思想統制 4 「生徒が自ら考え自ら判断」――教育観の転換と学校図書館 5 学校図書館への期待 6 教育改革の「視座」としての学校図書館 第4章 教育の多様性、そして学校図書館 1 教育の多様性――教科書との関連 2 学校図書館資料――教育委員会「改革」との関連 3 「環状」にある民主主義と図書館、そして教育 4 日本国憲法に規定された人権群――図書館、教育と関連して 第5章 学校図書館の力、子どもを変える力――「教育課程の展開」「健全な教養」と結び付け 1 「教育課程の展開」と学校図書館 2 「健全な教養」の育成と学校図書館 第6章 「ファースト・アメンドメントは、ぼくのものになった」 1 『誰だ ハックにいちゃもんつけるのは』 2 「子どもの権利条約」と学校図書館 第7章 検閲は「生徒の知的、精神的成長を妨げる」――『学校図書館の検閲と選択』に学ぶ 1 学校図書館への「検閲」 2 「検閲」への対処方法 3 わが国の問題に引き付けて 第8章 「書物を焼くものは、早晩、人間を焼くようになる」 1 『アンネ』、相次ぎ破られる 2 「自由にものが言えなくなる時代」――ナチスによる焚書 3 アメリカ図書館協会の長き苦闘 4 『敦煌』――人間の「思い」は時空を超えて
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