テレビ・映画化
萩原 由加里(著)
A5判 228ページ 並製 定価 3000円+税 ISBN978-4-7872-7374-1 C0074 在庫あり
奥付の初版発行年月 2015年03月 書店発売日 2015年03月27日 登録日 2015年03月13日
戦前の日本で本格的なトーキー漫画映画を手がけ、セル画という手法を導入し、戦時下の1943年に傑作『くもとちゅうりっぷ』を監督として作り上げた政岡憲三が歩んだ道から、「手塚治虫以前/以後」という枠組みには収まらない日本アニメーション史を照らす。
はじめに 第1章 美術とアニメーション 1 画家と漫画映画 2 動きを描く 3 美工・絵専での教育 4 演劇への目覚め 第2章 映画のなかの漫画映画 1 大大阪の時代 2 劇映画の世界へ 3 京都と漫画映画 第3章 トーキーは漫画映画を変える 1 トーキーとは何か? 2 トーキーアニメーションの登場 3 日本における漫画映画のトーキー化 4 本格的トーキー漫画映画の登場 5 政岡映画美術研究所 6 政岡憲三によるトーキー漫画映画 7 政岡によるトーキー化の意義 第4章 二つの『くもとちゅうりっぷ』 1 『くもとちゅうりっぷ』制作の経緯 2 「くもとちゅうりっぷ」から『くもとちゅうりっぷ』へ 3 一九四三年当時の評価 4 音楽の視覚化 5 「シリー・シンフォニー」から『くもとちゅうりっぷ』へ 6 クライマックスとしての嵐 第5章 『ファンタジア』という呪縛――戦時下日本の漫画映画と制作者 1 瀬尾光世 2 戦時下日本での『ファンタジア』 3 戦争とアニメーション 4 『ファンタジア』という特権 5 技術の格差 6 『ファンタジア』という呪縛 7 瀬尾光世によるプロパガンダの漫画映画 8 それぞれの戦後 第6章 漫画映画制作者たちの戦後――絵本作家への転身 1 プロパガンダからの脱却 2 映像の実験 3 「すて猫トラちゃん」シリーズ 4 挿絵画家・政岡憲三 第7章 漫画映画からテレビアニメへ――戦前と戦後を結ぶもの 1 政岡憲三の弟子たち 2 政岡憲三神話の復活 3 即戦力としての人材養成 4 『漫画映画入門』から『政岡憲三動画講義録』へ おわりに あとがき
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