水崎 雄文(著)
四六判 284ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-3239-7 C0037 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2004年12月 書店発売日 2004年12月10日 登録日 2010年02月18日
校旗がない学校がほとんどだった旧制中学校・高校に、天皇の親閲を契機として天皇制国家護持・忠君愛国の旗印として、軍国主義教育を背景に軍旗を模した様式で一斉に制定されていった──。各校の校史や史料を精読して近代史・教育史の裏面に光をあてる労作。
はじめに 第1章 校旗とは何か 1 校旗の勢ぞろい 2 校旗と標旗 第2章 最初の校旗 1 開成学校開校式 2 最初の校旗はどこだ 3 ナショナリズムの護国旗 4 「ばんざい三唱」と護国旗 第3章 初期の中学校校旗 1 簡素な尋常中学校校旗 2 運動会優勝旗に兼用 3 御真影と同室 4 必需品ではなかった校旗 第4章 軍旗の模倣 1 旭日の旗 2 陸軍礼式にならう 3 日清・日露戦争の影響 4 第二高等学校校旗 第5章 大御光をいただく 1 神武天皇伝説の校旗 2 恩賜の校旗 3 教育勅語の精神 4 即位の礼を祝う 第6章 学校教練の進展 1 軍旗との出合い 2 相次ぐ校旗誕生 3 陸軍特別大演習 4 横並びの校旗誕生 5 軍旗と校旗を峻別 第7章 思想善導 1 教育勅語を封入 2 思想善導問題 3 善導の徹底 4 校旗は「日の丸」 5 東郷平八郎の書 第8章 青少年学徒ニ賜ハリタル勅語 1 全国学生・生徒代表合同査閲 2 護皇・護国の旗として 3 勅語奉体 4 大学の学旗 5 天皇陛下のため 6 校旗を掲げて同盟休校 第9章 女学校校旗誕生の背景 1 女学校校旗の先駆け 2 御親閲記念教練 3 戦争の足音 4 愛国婦人会と女学校 5 八咫鏡の校章・校旗 6 文部省の校旗由緒照会 第10章 敗戦と校旗の行方 1 校旗焼却 2 御真影処分 3 揺らぐ校旗の存在 4 校旗のない学校 おわりに 旧制中学・旧制高女校校旗制定年表 参考文献 あとがき
青弓社
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